救急室を受診する子どもたちの受診パターンに変化が起こっているのではないか?そのような疑問を解決するために、救急室を受診した子どもたちのデータ解析が行われました。救急医療の先進国アメリカ、どのような変化が発生しているのでしょうか?
Michelson KA, Hudgins JD, Burke LG, et al. Trends in Severe Pediatric Emergency Conditions in a National Cohort, 2008 to 2014. Pediatric Emergency Care: November 2020 – Volume 36 – Issue 11 – p e620-e621doi: 10.1097/PEC.0000000000001409
重篤な小児救急疾患の発生率と最近の傾向を明らかにすることを目的に調査が行われた
本研究の目的は、重篤な小児救急疾患の発生率と最近の傾向を明らかにすることです。
2008 年から 2014 年までの全国救急部サンプルを対象に,重症度分類システムのスコアが 5 の診断群ごとに定義された 18 歳未満の重症状態の患者を対象とした横断的研究を行いました。
重症度分類システムのスコアが 5 である各診断群と定義した 18 歳未満の重症度の高い患者を対象としました。
調査期間中に発生率の高い重篤な疾患を決定し、ポアソンモデルを用いて各重篤な疾患の2008年から2014年の間の変化率を算出しました。
重症患者の発生率は増加し、呼吸器、アナフィラキシーが増えていた
2008年の全国の小児集団における重篤な疾患の発生率は、100万人年あたり1721人(95%信頼区間、1485-1957)でした。
この発生率は、2014年には、100万人年あたり2020回(95%信頼区間、1661-2379)に増加していました。
重篤な状態は、重篤な呼吸器疾患、敗血症、重篤な神経疾患でした。
変化が最も大きかったのはアナフィラキシーで、100万人年あたりの受診数は101件から249件へと147%増加していました。
結論:最も多い重篤な状態は呼吸器疾患、アナフィラキシーが増えています
米国の救急外来に来院する小児の最も一般的な重篤な状態は、重篤な呼吸器疾患です。
アナフィラキシーは最も早く増加している重篤な疾患です。これらの診断については、さらなる研究が必要とされています。
コメント