新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの生活様式を大きく変えたと言っても過言ではないでしょう。”New Normal”や”With Corona”と表現されるように、今後は新しい価値観や生活スタイルを取り入れる必要があるでしょう。今回は、この感染拡大が親子の幸福感(well-being)に与えた影響に関する調査です。
Patrick SW, Henkhaus LE, Zickafoose JS, et al. Well-being of Parents and Children During the COVID-19 Pandemic: A National Survey. Pediatrics October 2020, 146 (4) e2020016824; DOI: https://doi.org/10.1542/peds.2020-016824
感染拡大に対する規制や規制緩和に対する、親子の幸福感に与えた影響を調査した
新型コロナウイルスが米国で大流行し、その影響を緩和するための規制措置が実施されるにつれ、親と子どもたちは日常生活に広範囲の混乱を経験するようになりました。
この全国調査の目的は、2020年6月初旬までの間に、パンデミックと規制措置の取り組みが、米国の親子の身体的・精神的な幸福感にどのような影響を与えたかを明らかにすることです。
2020年6月に、18歳未満の子どもを持つ親を対象に全国調査を実施し、パンデミックが始まってからの健康状態、保険の状況、食糧安全保障、公的食糧援助資源の利用、育児、医療サービスの利用の変化について、情報を集めました。
27%の親が精神面で、14%の子どもが行動面での問題を報告しました
2020年3月以降、親の27%が自分自身のメンタルヘルスの悪化を報告し、14%が子どもの行動面での健康状態の悪化を報告しました。
中等度または重度の食糧不安を抱える家庭の割合は、2020年3月以前の6%から、2020年3月以降は8%に増加し、雇用者負担の子どもの保険加入率は63%から60%に低下し、24%の親が定期的なチャイルドケアを喪失したことを報告しました。
親のメンタルヘルスの悪化は、10世帯に1世帯近くで子どもの行動面での健康状態の悪化と並行して発生しており、そのうち48%が定期的な育児の喪失を報告し、16%が保険の状況の変化を報告し、11%が食料安全保障の悪化を報告していました。
新型コロナウイルスの感染拡大は、米国の親子に多方面で負担を強いている
新型コロナウイルスのパンデミックは、米国の親と子どもたちに大きな影響を与えていることがわかりました。
COVID-19は、親子の幸福に大きな影響を与えています。
政策立案者は、パンデミックの健康と経済への影響を緩和するための追加対策を検討する際には、子どものいる家族の特有なニーズを考慮すべきです。
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