活発な子どもが骨折することは、ある意味仕方のないことかもしれません。でも一度骨折をしたら、もう二度と骨折しなくないと思います。幼少期に骨折した子どもの、際骨折のリスクは、今まで調べられたことがありませんでした。今回の調査は、その疑問に答えるものです。
Escott, BG, To T, Beaton DE, et al. Risk of Recurrent Fracture: A Population-Based Study. Pediatrics August 2019, 144 (2) e20172552; DOI: https://doi.org/10.1542/peds.2017-2552
幼少期に骨折した人が成人して骨折する割合が増加するのか、フォローしました
幼少期に骨折を維持した小児が、小児期後期または成人期早期に骨折の割合が増加したかどうかを明らかにすることを目的に調査しました。
カナダのオンタリオ州のヘルスケアデータベースを用いた、人口ベースの後方視的コホート研究です。
2003年4月1日から2004年3月31日までの間に、カナダのオンタリオ州に住む0~15歳の健康な子ども約250万人を対象とし、7年間追跡調査を行っています。
最初の暴露とは、1年間のベースライン期間中の骨折の発生としています。主な転帰は、7年間の追跡調査期間中の骨折の発生です。
1年間で1,000人あたり17.5人の子どもが骨折していました:再骨折率は6割高かった
ベースラインの1年間に骨折を経験した子どもは、43,154人でした(1000人当たり17.5人の子どもの年に17.5人の骨折)。
ベースラインで骨折した子どもは、性別、地方性、過去の骨折歴、および他の傷害(頭部および軟部組織)の発生を調整した後の追跡期間において、骨折の発生率が60%高くなっていまた(発生率比:1.60;95%信頼区間:1.46-1.75;P < 0.0001)。
小児期の骨折の発生は、骨折しなかった子どもと比較して将来の骨折の発生率の増加と関連していることがわかりました。
今後は、骨折をした子どもをフォローし、骨の健康状態の評価、再骨折予防のための教育などが必要になるでしょう。
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