喫煙する親は、自宅や車での喫煙ルールを決めていないことがあるようです。また、喫煙する親の多くは、自宅や車のなかでタバコを吸わないことについて、子どもの医療従事者からアドバイスを受けていないかもしれません。今回は、親がタバコや電子タバコを自宅や車内で吸うことについてルールを決めているかについて、調査しました。
Drehmer JE, Nabi-Burza E, Walters BH, et al. Parental Smoking and E-cigarette Use in Homes and Cars. Pediatrics April 2019, 143 (4) e20183249; DOI: https://doi.org/10.1542/peds.2018-3249
タバコ、電子タバコを吸う親からヒアリングを行った
タバコと電子タバコの両方を吸う親、タバコのみを吸う親、電子タバコのみを使用する親が、禁煙・家庭内や車内での禁煙の方針がどのように異なるかを明らかにすることを目的に、調査をしています。
また禁煙・喫煙のルールを持っていないことに関連する要因と、小児科医の禁煙アドバイスの頻度を明らかにすることを目的としています。
Clinical Effort Against Secondhand Smoke Exposure試験に参加している5つの診療所において、子どもの受診後に収集した2017年の親の面接データを二次分析しています。
タバコと電子タバコの両方を吸うほとんどの親は、家庭内での禁煙のルールを持っていましたが、子どもが煙に暴露されないようにするためのルールを持っていた人は少数でした(63.8% vs 26.3%;P < 0.01)。
またタバコと電子タバコの両方を吸う親は、タバコだけを吸う親に比べ、車内禁煙(P < 0.01)、家庭内禁煙(P < 0.001)のルールを持っていない可能性がありました。
車内では、バコと電子タバコの両方を吸う親の方がタバコのみを吸う親よりも、喫煙(P < 0.001)、電子タバコの使用(P < 0.001)、子どもが同席している場所での電子タバコの使用(P < 0.001)を報告する可能性が高くなっていました。
家庭や車での禁煙・喫煙禁止のルールを持っていないことに関連する親の特徴には、1日10本以上のタバコを吸っていること、電子タバコを使用していること、10歳以上の末っ子がいることが挙げられました。
家庭や車での禁煙のアドバイスはほとんど行われていませんでした。
親は電子タバコのエアゾールが子どもにとって安全であると認識している可能性があります
タバコと電子タバコの両方を吸う親の方が、家庭での禁煙よりも禁煙の方が多かった。
タバコと電子タバコの両方を吸う親は、タバコのみの喫煙者よりも家庭内や車内での様々な子どもの保護策を考えている可能性が低くなっていました。
これらの結果は、家庭や車内での喫煙について、親への介入の重要性を明らかにしました。
これは、家庭や車内での電子タバコや定期的なタバコの使用を禁止することに関する親のルールを調査した最初の研究になります。
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