自動車事故は、若年者の死因として大きな問題のひとつですが、適切にシートベルトを使用することで、衝突時の外傷のリスクを大幅に減らすことができます。しかし、交通外傷で死亡した多くの若者が、未だにシートベルトが着用していない状態で発見されています。今回の調査は、なぜ若者はシートベルトをつけないかについて調べています。
Roehler DR, Eliott MR, Quinlan KP, et al. Factors Associated With Unrestrained Young Passengers in Motor Vehicle Crashes. Pediatrics March 2019, 143 (3) e20182507; DOI: https://doi.org/10.1542/peds.2018-2507
死亡事故の自動車衝突におけるシートベルトを着用していない若年者乗客に関連する因子を調査した
1992年から1993年の全国代表的な衝突データを使用した先行研究では、運転者と同乗者の安全ベルト着用との間に関連性があることを発見しています。
本研究の目的は、最新の全国衝突データを用いて、死亡事故および非死亡事故の自動車衝突における、シートベルトを着用していない若年者乗客に関連する因子を調査することです。
2011-2015 年の Fatality Analysis Reporting System と National Automotive Sampling System のデータを分析し、若い乗客(19 歳以下)が衝突した車両を対象としています。
死亡事故と非死亡事故に分けて二変量解析を行い、運転者と同乗者の特性を比較しました。
同乗者のシートベルト使用を予測するために、組み合わせたデータセットに対してロジスティック回帰分析を行っています。
ドライバーがシートベルトを着用していない場合、シートベルトを着用しない乗客がいる確率が高かった
無調整二変量モデルでは、死亡事故と非死亡事故の両方において、ドライバーがシートベルトを着用していない場合は、すべての年齢層においてシートベルトを着用していない乗客がいる確率が高くなっていました。
無調整二変量モデルでは、死亡事故と非死亡事故の両方において、ドライバーがシートベルトを着用していない場合、すべての年齢層においてシートベルトを着用しない乗客がいる確率が高くなっていました。
死亡事故と非死亡事故の両方を含む多変量ロジスティック回帰モデルで、いくつかの運転者と乗客の特性で調整した場合、運転者がシートベルトを着用しない場合は、すべての年齢層でシートベルトを着用しない若い乗客を同乗させているリスクが高くなっていました。
運転手へのシートベルト着用の指導が重要です
死亡事故と非死亡事故の両方において、運転手がシートベルトを着用していない場合、子どもの同乗者もシートベルトを着用しない強い予測因子となっていました。
運転者が適切にシートベルトを使用していることをより確実にするための政策と規制は、子どもと同乗者の適切なシートベルト着用の使用率を高めるための効果的な手段となるかもしれません。
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